家庭訪問シリーズ(全6話)
●初めから読む

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180429-2

1月に部活を辞めたいと言ったなぁ太

その時は聞き流したが
 →聞き流した

日に日に深刻味を増していき、朝練に行かなくなり、

よくよく話し込むと、なぁ太の中での結論はもう固まっていたようだった


それでも

もったいないと思ったんだ


だって卓球部ほどなぁ太を成長させてくれたところはなかったから

だから安易に辞めずに続けて欲しいって

下手でも楽しむことが出来るなら

それがいずれなぁ太の為になるのにって

そう思っていたんだけれど


気づいた


なぁ太が卓球部にいることが嬉しくて

なぁ太が卓球部にいることを理想としているのは私だ


今まで体育すら参加できなかったなぁ太が卓球部で

みんなと同じように運動場を走った時は信じられないほど嬉しかったし
 →運動場を走る

みんなと同じように試合に出た時は夢みたいだと思った


部活に属していたことで想定外の事態にも対応できるようになって
 →バス事件

なぁ太自身の成長に感動したりもした

その時の歓びに囚われていた私は

なぁ太に卓球部という場を失ってほしくなかったけれど

それは私の独りよがりで

なぁ太自身はもう限界を感じていたんだ


部活で居場所がなくなったなぁ太が旅に出たのはその頃で
 →初めての一人旅

今思えば

部活という狭い場所で自分の居場所がなくても

外にはこんなに広い世界がある

自分はこの足でどこにでも行けるんだと

かつて母が励まし続けたように
 →母の励まし

彼は自分を奮い立たせていたのだろう


2月、心晴れやかになったなぁ太と再度話をしたときに

トマコは自分の思い違いに気づき

なぁ太は部活を辞め、3月をのんびりと過ごし


そして本人の希望通り、今年

2年生で文化部に入部したのでした


こうした一連の出来事が、家庭訪問で気づいた事実と繋がっていたのです


家庭訪問シリーズ、次で最後です


家庭訪問シリーズ(全6話) 続く
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