ええ、まあ…
しつこく言いすぎましたよね。
無茶だって分かってたのにね。
それでもここで入らないと、あとから入るなんてことはゼッタイ無理な子だから
支援学級以外の中学校での居場所がなぁ太にあれば、これからの中学生活が変わってくるはず!
と必死だったトマコ。
そもそも小学校でのなぁ太は支援学級以外に居場所がなくて、そこから出られなくて、
同級生とのかかわりをほとんどシャットアウトしているのに楽しそうな周りの様子だけが見えていて、
本当はみんなの輪に入りたいのに自分は入れなくて、
だから余計に精神的にしんどくなる…ていう悪循環だったから。
周りに惑わされずに一人を楽しめる子ならよかったんだけどね。
なぁ太はそうじゃなかった。
だから人と関わる場を少しでも増やしたくて、部活の良さを延々と、そりゃもう延々と言い続けてきたんだが
まあ言いすぎたっていう。
そんな話。
でも、無理なら入らなくていいよ、とも言ってはいたんだ。
居場所は学校以外にもたくさんあるんだよ、とも。
だから、もしあの時なぁ太が部活に入らない選択をしたら
小学校に引き続き、中学校の3年間もなぁ太のケアをする方向に持って行ったと思う。
けど、小学3年生の時、心のコップに大きなヒビが入って中の水がほとんどこぼれてしまったなぁ太は
→2017/6/19 3,4年生の男児の崩れの中で
支援学級で過ごした3年間でヒビも大分薄くなり、中のお水もまた少しずつ溜まってきたんだろう。
それでもまだ他の人に比べたら大分もろいけれど、でも
だからこそ彼は、あんな大きな一歩を踏み出すことが出来たんだろう。
あの爆発をした次の日にサクッと部活入りを決めてきたなぁ太は
今は嬉々として朝練も午後錬もこなす日々。
部活には面白い人がいっぱいいるんだって。
すっごく楽しいんだって。
周りの人にも恵まれたんだね。
母ちゃんはもうそれだけで胸が熱いよ。
今なぁ太はケアだけが必要だった小学生時代から、少しずつ一人で歩く段階に進みました。
それでも他の子に比べたらまだまだ手が離せないけど。
もちろん、壁にぶち当たることもしょっちゅうだけど。
それでもこれは、彼の成長の大きな第一歩になったのです。
なぁ太の中学校シリーズ
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