明るくて人懐っこい男の子

しかも礼儀正しい…!!

私ダメ人間…!?

その秘訣をぜひ…!!

厳しくー!?

私の育て方が…?

何してもダメだったんだ

あれっ!挨拶してる…!!




挨拶するようになったー!!!



叱ってもなだめても何しても挨拶しなかったなぁ太が!!


最近では更に悪化し、人を見るだけで走って逃げてたなぁ太が!!



母ちゃん嬉しくて空も飛べそう~~~!!



ほんの数日間だけ近所の家に遊びに来てた遠縁の子コタ。


なぁ太が挨拶できるようになったのは彼の影響だ。


結局トマコが何してもダメだったんだろうな。


なぁ太自身の心の準備が少しだけ出来ていたのと。


ソコへ現れた挨拶上手のコタくんとの出会い。


出来るようになったのは、本当に単なる偶然とタイミングなんだろう。



しかし、初めはすごい劣等感を感じたモンだ。


コタはなんて良い子なんだろう、コタの母もなんて素敵な母なんだろう。


周りの人(マサオ含め)が「あの親子は素晴らしい!」なんて褒めまくるし。


実際自分でも「素晴らしい!」と感じたから。


余計に、「それに比べて私たち親子は…」なんて、落ち込んだりしたもんだ。



でも、ふと不思議に思ったトマコはコタくんの母に聞いた。


「コタくんは今まで挨拶出来ないこと、あった?」


すると。


「んー?そういえばそれはなかったなぁ…」



なるほど。


コタくんにとって、「挨拶すること」は特別苦手なことではないのだろう。


それに比べてなぁ太にとって。


「挨拶すること」は何事にも替えがたい苦痛でしかなかったのだろう。



そう思った瞬間に、スーとラクになっていった。


その子ながらに得意分野は違うのだと。


なぁ太はなぁ太なりに、トマコはトマコなりに、他人とは違ういい部分もあるのだと。



すると、その瞬間。


数か月前、義母が言ってたことを思い出した。



「子供にとって、難しいことはそれぞれ違うの。

 個性があるように、ね。

 苦手なことを怒ったって、出来やしないのよ。

 苦痛を感じるだけ。

 いつかは出来るようになるんだから大丈夫。

 焦ったってしょうがないのよね。

 子供にはそれぞれ成長速度があるんだから。

 でもだからといって放っといてはだめ。

 根気強く教えていくのが親なのよ。」



まさにこの言葉の通りなんだろう。


そしてこの言葉の通りに。


なぁ太が挨拶できるようになったのは、出来ないながらも根気強く言い続けた母トマコの努力の甲斐も、少しはあったのだと。


トマコは勝手に信じている。




子供の成長は一進一退。


また出来なくなる日もくるかもしれない。


けど、それもまた成長の過程。


そうなったらなったで、また根気強く教えていけばいい。


とりあえず今は。


なぁ太の成長を、両手を上げて喜んでいよう。



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