先月の話なのだけれども!
コン吉が夜遅くひんひん泣いてたのですよ。
どうしたのかと聞いたらば。
足の指がかゆいと言う。
あわててその指を見てみたらばね。
足の皮がむけているではあーりませんか。
これってかの有名な水虫ってやつですわよね奥様!!
トマコ焦ったわ。
だって水虫の怖い噂をよく聞くのですもの!
一度治っても再発しまくるとか!
同じタオルを使うとうつるだとか!
トマコ思ったわ。
家族にうつるかもしれないって。
でもそれは仕方ないわ、家族だもの。
でも、そう。
お友達はちょっといけないのではないかしら、と思ったの。
コン吉の水虫、このまま幼稚園に連れて行ったら。
お友達にもれなく感染していくのではないのかしら。
それって、よくないことなのではないかしら、と思ったのよ。
トマコ次の日の朝幼稚園に電話したわ。
「コン吉が水虫になったのでお休みします!」と。
声高々に電話したわ。
そして病院に行ったわ。
先生に「どうされましたか?」と聞かれて。
トマコ大声で答えたわ。
「コン吉が水虫になりました!」と。
そして矢のように質問したのよ。
これはもう一生治らないのでしょうかとか。
とりあえず幼稚園は何日お休みするべきでしょうかとか。
ええ、もう、張り切って聞いたわ。
そうしたら顔の濃い皮膚科の先生は、コン吉の足の指の皮を
ピンセットでちょこっと取ってね。
それを顕微鏡でちょっと眺めてね。
そうして言ったのよ。
「お母さんこれ、水虫じゃないですよ」って。
ええ、そう。
水虫じゃないですよって言ったの。
お分かりになるかしら?
前日の夜から水虫のことばかり考えて。
朝から水虫という言葉を連呼していたこの私に。
コン吉は水虫じゃない、と。
先生はそう言ったのよ。
結局ね?
よく走るコン吉は足に汗をかいて。
その汗が水泡になってうんちゃらかんちゃら…っていう。
汗疱状湿疹というやつだったらしく。
感染する心配のないものだったみたいで。
トマコは胸をなでおろしたのだけれど。
結局トマコが何が言いたいかと言うとね。
素人が勝手に判断する前に病院に聞けってこととね。
子供に詳しい病名とか聞かせるモンじゃないってことよ。
家族でお出かけしていた人ごみの中で。
蚊にかまれて「かゆい」と一言もらしたトマコに
「おかーしゃん水虫ー?」
と大声で返された時のトマコの心情。
奥様方になら、分かっていただけると信じてる…。
涙、ちょちょぎれる…。
コン吉の幼稚園シリーズ
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