母の心配をヨソに、本人はヒョウヒョウと引き続け。
少しつまずきがあったものの、上手に完成。
発表会が終わった後、やっとジワジワと感動押し寄せる母。
心配しすぎ?
だってもう大変だったんだよ…!
幼稚園ではお遊戯どころか創作関係も全て普通にこなすようになっていたなぁ太。
ピアノ教室でもなんら問題なかったのに?!
発表会一カ月前、突然
「オレ、出来ない…!」
と彼の自信がポッキリ折れた。
一時間のレッスンのうち、30分間下を向いたまま動かないこと二回。
そのうち一回は泣き続ける有様。
なだめても怒っても何をしても全くダメで。
これはピアノ終了フラグか?と思った矢先、気づいた。
家での練習の仕方、アレでよかったのか?と。
所詮習い事~と気楽に考えていたのもある。
だから、練習をあまりしていなかった。
それでも最初は余裕でついていけたのだけれど。
レッスンが進むに連れ、複雑化する内容。
レッスン中につまずくことが多くなった。
家ではリラックスして過ごせばいい…と思っていた。
わざわざ子供を追いつめなくても…とも。
けれど。
今実際、目の前にある山を越えられなくて自信を喪失したなぁ太。
母が手助けするのもどうなんだろう?という考えがチラリとよぎったが。
子供が幼い今でしか出来ないこともある…!と一念発起。
この日からトマコのスパルタ特訓が始まった。
「だってオレ出来ない!」
に母は返す。
「出来ないから練習するんだよ。
練習したら出来るようになる。
練習しなかったら出来ないままなんだよ。
なぁ太はそれでいいの?」
それでもなぁ太も強情だ。
「でも出来ないからしたくないんだ!」
けれど母も負けてはいない。
「言葉には魔法があるんだよ?
出来ないって言ってばかりいたら本当に出来なくなる!
実際今のなぁ太は出来ないでしょ?
言葉の魔法はすごく強いんだよ。」
ひるんだなぁ太に続ける。
「でも逆に、出来る!って言い続けてたら本当に出来るようになるんだよ。
出来るっていう魔法を、自分にかけることが出来るの。
出来る!って思って練習してみようよ?」
半信半疑のなぁ太だったけど、やっと少し練習して。
それでも初めはつまずいてばかりだったけど、
「弾けば弾くほどうまくなる不思議!
それが練習ってもの!」
とハッパかけまくりーの。
どうにかもう一度弾いたなら、
「さっきより上手に出来た!
特にココの部分が!(具体的に説明)
さっきは出来なかったのに練習したからだよ!
やった!すごいじゃん!」
と褒めちぎりーの。
かと思えば、ある程度自信が回復したな?と気づいた頃からは怒号飛ばして練習繰り返しーの。
聞く耳を持ちだしたな?と思い始めた頃からは
「間違えることはダメなことじゃないよ。
練習してなくて間違えるのはダメだけど、練習しても間違えることだってある。
練習したのに間違えるのはしょうがないってことだよ。
だけど、一回間違えたからってその後何もしなくなるのは、いけない。
間違えてもすぐ立て直すことが一番大事なんだよ。」
と、途中で投げ出さない練習にシフトチェンジしーの。
これらが上手に出来るようになってからは、トマコの付き添いナシで一人練習が出来るようになりーの。
そんなこんなで臨んだ発表会でしたから。
それはもう胃がキュウウウウ!ってなってたわけなんです…。
ああもう、本当に手がかかる子だよ…。
まだまだ幼い内からこんなにさせなくても…と思ったりもしたけれど。
結果として、なぁ太が得たものは『達成感』でした。
自分の頑張った結果は、いずれ実になるのだという実感。
聞く耳がある早いうちに経験出来てよかったのかもな?とも思います。
春から、なぁ太のピアノは両手弾きになります。
どんどん難しくなるピアノ。
またつまずくんだろうなあ。
でも、小学校に上がれば授業ってモンがあって。
勉強だってどんどん難しくなる。
そこでも同じようにつまずくことがあるだろう。
だけど、今ピアノでその山の乗り越え方を少しでも身に付けることが出来るのなら。
つまずくことも悪いことではないな、と思うトマコなのでした。
当面の問題は…。
お月謝が高いということもあり、幼稚園卒園と共に辞めようと思っていたピアノが…。
なぁ太が日々やる気を見せ、本人の続行の意思がとても強く…。
このまま習い続けるとピアノを購入せねばならないという、金銭的な問題が…。
ピアノ一台、数十万…!
※四捨五入で100万円様子を見ましょう…。
とりあえず年長の一年間。
様子を見ることにしましょう…。
目を皿にして。
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